「心に残る一冊・・・・あるクラスでは」   
                                                              
                                                       電子制御工学科 飯田賢一  
 

心に残る一冊は?誰かに薦めたい一冊は?と問いかけられても,私はこれといって本を読まないんでお薦めできる本は悩んでしまいます。無理して理工書を挙げても仕方ないので,代わりといってはなんですが,あるクラスにて心に残る一冊は?と問いかけてのお薦め本を挙げておきます。心に残るかどうかは人それぞれですが,同じ年代の人が読んでいいと感じる本ですから,読んでみたいと感じた人は図書館などを利用し是非読んでみてください。私も読んでみたいと思います。

作品名(著者)(人数)
・コメント

『五体不満足』(乙武 洋匡)(×4)
 ・両手,両足が生まれつきない男の人の自分の記録。図書館にあり。
 ・生まれた時から,手足の無い乙武さんがそれでも明るく生きていることを書いた本。
 ・生まれた時から手足のなかった作者が自分の経験を通じて,体の障害は不便だけど,不幸な事ではないという事を説いている。

『本当は恐ろしいグリム童話』(桐生 操)(×2)
 ・「小さな子供でも知っているような話を恐ろしく,そして面白く書いている」ところが心に残った。
 ・子供の頃に聞いたグリム童話とは,全然違った本に思えるほど内容が違うかった。

『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイス)(×2)
 ・知恵遅れの30才ぐらいの人が手術して,だんだん頭がよくなっていく時の人格形成の過程やら,頭がよくなってから始めて自分の周りの状況が分かって,絶望したり,また,頭が悪くなっていって今の自分がいなくなる事の恐れやら。
 ・知恵遅れで,頭がよくなる事を夢見る青年が,ある手術を受けて,どんどん知恵遅れが直っていって,普通の人よりかしこくなっていきます。しかし,そうなってくると,今まで分からなかった大人の汚さや,世の中の汚さに気付いて嫌になっていきます。そして,最後には元に戻っていくという話です。

『ソフィーの世界』(ヨースタイン・ゴルデル)(×2)
 ・ある日ソフィーに「あなたは誰?」という哲学者からの手紙が届く。その日から見覚えのない物が自分の部屋に落ちついたり,知らない人あての人の手紙が届く・・。
 ・この本は主人公の所へ,哲学的な手紙が送られて来る。送り主はわからず,主人公はその手紙を読んでいろいろな考え方や思いを深めていくという本です。

『盗賊会社』(星 新一)
 ・いっぱい,面白い話が載っているので暇つぶしにいい。

『鬼の目』(灰谷 健次郎)
 ・名作です。

『魔女はささやく』(宮部 みゆき)
 ・直木賞を受賞した宮部みゆきの本を春休みに読んだ。父親に失踪された僕たちと同じくらいの年の子が,連続殺人事件に巻き込まれていく話だ。結構,共感を持てるところがあり,面白かった。

『雨月物語−菊花の約−』(上田 秋成)
 ・播磨の国に丈部左門という学者が老いた母と住んでいた。左門がある日,知人の家を訪れると,そこには高熱で倒れていた赤穴宗右衛門という男がいた。心やさしい左門は必死に宗右衛門を看病して病気を治した。それから左門と宗右衛門は義兄弟の約束を誓うほど親しくなった。しばらくして,宗右衛門は故郷の出雲に帰る事にした。左門に九月九日の菊の節句に帰ると約束し,出ていった。しかし,約束の日に宗右衛門はなかなか帰ってこなかった。しかし,真夜中に宗右衛門は帰ってきた。しかし,それは宗右衛門の魂だった。出雲で宗右衛門は殺されたのだ。しかし,約束を絶対裏切らない宗右衛門は,左門の元に魂で帰ってきたのだ。左門は宗右衛門に心を打たれて,宗右衛門を殺した人物を暗殺しに行ったのだ。義兄弟ではあるが,信義の篤さのあるいい作品である。

『小さいことにくよくよするな』(リチャード・カールソン)
 ・まさに題名のとおり,小さいことに,くよくよしていてはいけないと思った。

『飛ぶ教室−少年少女世界文学館15』(エーリッヒ・ケストナー,山口 四郎)
 ・戦前のドイツのとある高等中学を舞台にした仲良し五人組みの物語。いろいろな事件を通して,友情を正義と勇気の大切さを教えてくれる。

『Ecstasy』(アーヴィン・ウェルシェ)
 ・醜悪で暴力的な現実が描かれている。アーヴィン・ウェルシェを一言でいうと,「異端作家で,この「Ecstacy」という本は問題作である。」

『ではまた明日』(西田 英史)
 ・18歳で不治のガンを宣言された著者の闘病日記。

『岳物語』(椎名 誠)
 ・椎名誠の子供 岳の成長を書いた本。

『おりづるの少女』
 ・広島に原爆が落とされ,その放射能で死んでいったある少女の実話が描かれてる本です。少女は4つの鶴を折ると元気になると信じてずっと折り続けます。しかし,体が弱っていくのですが,必死に折る感動の話です。この少女は広島の平和の像?千羽鶴がいっぱいおかれている像のモデルになった人で名前は忘れてしまいました。

『黒い雨』(井伏 鱒二)
 ・エッセイ。広島の原爆が来た直後のすさまじく変わり果てた街の中をさ迷いながら歩く主人公が原爆と不気味な黒い雨の恐ろしさを徐々に感じてく。そして,これが過去の話ではなく今もその恐怖と戦いながら生きている人々の事を書いている。

『大地の子』(山崎 豊子)
 ・日中戦争で犠牲になった満州開拓団のうちの一人の人間の物語。主人公の陸一心(日本名:松本勝男)の苦難とそれを見守る人たちの感動の名作。

『一五同盟』(三田 誠広)
 ・とても面白かった。中学時代の青春がうまく描かれている。たしか,入試の国語の問題だった。入試で,この物語面白い,と思ったことを覚えている。

『御伽草子』(太宰 治)
 ・「カチカチ山」の鬼を若い女,狸をどんくさい四十男として書いてある。

『斜陽』(太宰 治)
 ・美しき革命のために滅んでいく主人公の物語。

『燃えよ剣』(司馬遼太郎)
 ・とても長かったが,面白かったから全部読めた。男ってかっこいいと思える本だった。

『伊豆の踊り子』(川端 康成)

『鼻』(芥川 龍之介)
 ・ある所に,鼻の大きすぎるお坊さんがいた。その人は自分の鼻にコンプレックスを持っており,どうやっって治せば良いか考えたところ,弟子が治す方法を聞いてきた。その方法はとても面白く,興味があれば読んでみてはいかがですか?

『地獄変』(芥川 龍之介)
 ・ある画家が自分の高い人から死に際の人の絵を描けと命じられ,画家は「本当にみせてくれるなら」と了解した。しかし,その絵のモデルは画家の娘だった。しかし,もう後にはひけなくなって画家は娘を見殺しにしてしまった。罪悪感でいっぱいになった画家は最後に自殺してしまう。

『三国志』(羅貫中)
 ・中国の歴史の一部を客観視できる!(読んでる最中ですが・・)

『わが心の銀河鉄道−宮沢賢治物語−』(那須真知子)
 ・宮沢賢治の生涯を描いたもの。

『神戸小学生殺人事件−私はこう思う455人の声』(神戸小学生殺人を考える会)
 ・事件の犯人だったのが中学3年生だったことなどについて多くの人のいろいろな意見が書かれている。少年を守る法律を改正すべきか,そうでないかなどいろいろな視点から,事件の事についての考えが書かれている。

『あなたの身近な「困った人たち」の精神分析』(小比木 啓吾)

『私語読本』(塩田 丸男)
 ・現在,死語になった言葉に対する著者の考え(?)を述べている。

『セカンドドリーム』(松岡 修三)
 ・今までの自分の経験を語ったもの